サブスクリプションとは?定額サービス4つのメリットとデメリット
サブスクリプションサービスは、ここ数年で主流になりつつあり、多くのサービスがこのサブスクリプション形式で利用することができるようになってきました。
今回はそんなサブスクリプションサービスを、ユーザー側はもちろん、企業側のメリットやデメリットについてもご紹介していきます。
サブスクリプションサービスとは?
サブスクリプションサービス(サブスク)とは、定額制で利用できるサービスのことで、
サブスクは商品を買い取るわけではなく、「有限期間の使用許可」に料金を支払う形のサービスです。
一般的なレンタルなどとは違い、サブスクリプションサービスは月々一定の料金を支払い続けることでサービスを受け続けることができます。
レンタルの場合、「特定の物」などに対して料金を支払って特定の物を借りる形になりますが、
例えばNetflixやAppleMusicなどのサブスクリプションサービスであれば、特定の作品や曲に料金を支払うわけではなく、
様々な作品や曲を契約期間中どれでも好きなものを楽しむことができるようになります。
サブスクリプションサービスは、現在多くの企業などでも採用されたビジネスモデルであり、今後さらにその需要は拡大していくでしょう。
サブスクリプション4つのメリットと4つのデメリット
サブスクリプションサービスは最近では一般的なサービスになりつつありますが、やはり気になるのはそのメリットとデメリットです。
ここではサブスクリプションサービスによって発生するメリットとデメリットを、利用側と提供側の両面から見てみましょう。
サブスクリプションのメリット
ユーザーのメリット
- お得に定額で利用できる。
- モノを持たなくて良い。
- 趣味の幅を広げられる。
- 使わなくなったら気軽に解約できる。
1.お得に定額で利用できる。
サブスクリプションサービスのメリット1つ目は、お得に定額で利用できる点にあります。
例えば音楽配信サービスなどで見てみると、本来であれば一曲あたりに料金を支払う形式になりますが、
サブスクリプションサービスであれば月額一定の金額を支払うことで、配信されている楽曲全てを定額料金で聴くことができます。
また、利用料金が安く済む場合が多く、初期費用のコストが抑えられることで利用ハードルが大きく下げられています。
2.モノを持たなくて良い。
サブスクリプションサービスのメリット2つ目は、ほとんどのサブスクリプションサービスがモノを持つ必要がなく、ストリーミングやダウンロードサービスなどに依存している点にあります。
車やおもちゃのサブスクリプションサービスでは実際にモノがありますが、ほとんどのサブスクリプションサービスは現物がないためスペースの確保や管理などが不要になります。
音楽や映画や動画などは返却の手間が省かれるため、かなり利用しやすくなっています。
3.趣味の幅を広げられる。
サブスクリプションサービスのメリット3つ目は、気軽に趣味の幅を広げられる点にあります。
月額定額でお得に利用できるため、音楽や映画や書籍など、所謂「聴き放題」「見放題」「読み放題」で料金が変わらず、
極端に言ってしまえば全く興味のないジャンルでも気軽に手を出しやすくなります。
また、無料期間を設けているサブスクリプションサービスも多く、料金も安いためいろいろなサービスに手を出しやすくなっています。
4.使わなくなったら気軽に解約できる。
サブスクリプションサービスのメリット4つ目は、使わなくなったら気軽に解約することができます。
サブスクリプションサービスは「有限期間の使用許可」に料金を支払う形のサービスになっているため、解約することでそれ以降利用することはできなくなりますが、ほとんどが簡単に解約することができます。
しかしサービスによっては1年契約や2年契約で利用料金を設定しているケースなど、異なる解約条件がある場合もありますので、契約前にしっかりと確認しておきましょう。
企業のメリット
- 新規ユーザーを獲得しやすい。
- 継続的な売上を期待できる。
- 多彩なジャンルに対応できる。
- 利用状況のデータを取れる。
1.新規ユーザーを獲得しやすい。
ユーザーにとって初期費用が安く始めやすいため、企業側にとっても新規ユーザーの獲得がしやすくなっています。
サブスクリプションサービスによっては、数万円するものを毎月数百~数千円で利用することができたりと、
一度に大きなコストが掛からないことによって、ユーザーの導入に対する抵抗感が大きく引き下げられます。
2.継続的な売上を期待できる。
サブスクリプションサービスは定額制のサービスになるため、(1)の新規ユーザーが獲得しやすい。というメリットから、継続的に売上を期待することができます。
売り切りの場合、大きな導入コストに対する抵抗感などから新規ユーザーも獲得しにくく、継続的な売上を期待することができませんが、
サブスクリプションサービスでは導入障壁を下げ新規ユーザーが獲得しやすくなっており、
さらにそこで獲得したユーザーを継続的に獲得し続けることができれば、売上を期待することができます。
3.多彩なジャンルに対応できる。
最近ではサブスクリプションサービスの幅が大きく広がってきており、これまでの音楽や映画・書籍などに加えてさらに多岐にわたるサービスに対応してきています。
(例)
- 洋服
- 食材
- こどものおもちゃ
- ゲーム
- コスメ
- バック
- 恋愛・婚活
- 家電
- 食品
- ラーメン
- お酒
- 自販機
- カフェ
- BAR
- コンタクトレンズ
etc…
4.利用状況のデータを取れる。
サブスクリプションサービスでは、ユーザーが継続してサービスを利用することになるため、利用状況のデータを取ることができます。
年齢別や男女別・解約率など、データを細かく見ていくこともでき、常に最新のデータを取り込むことでサービスの向上や解約防止に役立てることができます。
サブスクリプションのデメリット
ユーザーのデメリット
- 契約中は一定の料金がかかる。
- 利用するのに支払いを継続する必要がある。
- 購入するよりも料金がかかる場合がある。
- 使わないサービスも含まれている。
1.契約中は一定の料金がかかる。
サブスクリプションサービスは契約中は、定められた期間毎に利用料金が発生するため、利用しなくなっても常に料金が発生し続けます。
使わなくなったサブスクリプションサービスは、すぐに解約しておきましょう。
2.利用するのに支払いを継続する必要がある。
買い切りの場合ですと、一度料金を支払ってしまえば使い続けることができますが、
サブスクリプションサービスの場合は、支払いをやめると使えなくなってしまうため、
サブスクリプションサービスを利用し続けたい場合は支払いを継続する必要があります。
3.購入するよりも料金がかかる場合がある。
サブスクリプションサービスのメリットとして、導入費用が安いことがあげられますが、
買い切りに比べて、長期的に利用する場合、結果的に購入するよりも料金がかかってしまう場合があります。
しかし多くのサブスクリプションサービスは、長期的に利用してもらうためにサービスや商品のアップデートをおこなっているため、常に最新のサービスを受けれるようになっています。
4.使わないサービスも含まれている。
サブスクリプションサービスは多くのユーザーに利用してもらうために、多くのサービスや商品が存在しており、全く使わないサービスも含まれています。
「このサービスは使わないからもっと安くしてほしい!」ということはできませんが、
逆に言ってしまえばそういった今まで興味のなかったジャンルのものも料金内で利用することができますので、この機会に是非利用してみるのもいいでしょう。
企業のデメリット
- 開始直後に利益を出すことがむずかしい。
- 導入するためには一定のコストがかかる。
- 解約率を下げるために常にニーズに応えていく必要がある。
- 製品やブランドの価値を下げてしまう可能性がある。
1.開始直後に利益を出すことがむずかしい。
サブスクリプションサービスは、導入直後に利益を出すことはむずかしく、開始直後は利益よりもコストの方が多くかかっている場合がほとんどでしょう。
サブスクリプションサービスで利益を出すためには、新規会員数の獲得、解約率の抑止といった2つが重要になってきます。
2.導入するためには一定のコストがかかる。
開始直後に利益を出すことがむずかしい中で、導入するためには一定のコストが必要になってきます。
導入直後は広告費用や運営資金など多くの費用がかかり、さらに利益をだすまでに時間のかかるサブスクリプションサービスを運営するためには、ある程度の資金が必要になってきます。
どれくらいの期間で回収できるのか、利益はどれくらいでだせるのかをしっかりと計画し準備をしていないとサービスが破綻してしまいます。
3.解約率を下げるために常にニーズに応えていく必要がある。
ユーザーはサービスに飽きてきたり使わなくなった場合に気軽に解約できるため、サービス提供側である企業は、常にニーズに応えサービスの向上をはかる必要があります。
サブスクリプションサービスの企業側のメリットで、利用状況のデータが取れることを取り上げましたが、
逆にこのデータを使わない場合、ユーザーが離れていってしまう可能性が高くなってしまうため、しっかりと活用させていきましょう。
4.製品やブランドの価値を下げてしまう可能性がある。
サブスクリプションサービスでユーザーが気軽にサービスや商品を利用できる反面で、その商品やブランドの価値を下げてしまう可能性もあります。
目先の利益など新規会員数の獲得だけに囚われず、安易な価格設定はしないようにしましょう。